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あの時より一歩強くなれた?第三十一章







私達はヒュージマテリアを追った。

例えは悪いけど、神羅の潜水艦を乗っ取り、とにかくヒュージマテリアを追った。

さすがに潜水艦の中でクラウドが

「誰か、すまない・・・。俺、もう限界なんだ。」って言った時は血の気が引いたけどね。

・・・そして、ヒュージマテリアを乗せた潜水艦を攻撃し、ヒュージマテリアは海の底に沈んだ。

けれど、その時にヒュージマテリアを宇宙へと飛ばすミッションの応答が入った。

私達は海底のヒュージマテリアをとりあえずは保留にして、その他のヒュージマテリアを取りに行くことにした。


そしてロケット村で。

私達の努力は虚しく、ロケット発射を止めようとした私達もろともロケットは宇宙へと飛んだ。

ロケットに乗り込んだのはシドと私とクラウドの三人。

・・・諦めたくはなかった。だから、最後まで頑張ろうと思った。

ロケットでヒュージマテリアを回収し、脱出ポッドで私達は広がる宇宙へと飛び出した。

シドの宇宙を見て感動した瞳が、やけに寂しそうに見えたのは、気のせいだったのかな。


・・・ロケットは、メテオに命中した。

けれど、ヒュージマテリアがなかった所為か、メテオには傷ひとつ付かなかった。

私達は、再び絶望の底に叩きつけられた・・・。




そしてその後。

ハイウィンドに戻った私達の間には、沈黙が続いていた。

誰も口を開こうとはせずに、ただ黙って。

その時、星の悲鳴が聞こえた。

悲痛な叫びにも聞こえる、哀しそうな、引き裂けそうな悲鳴。

その悲鳴を聞いて、ブーゲンハーゲンさんのことを私達は思い出した。

そうだ、ブーゲンハーゲンさんならきっと何かをおしえてくれる。

私達は迷うことなく、コスモキャニオンへと向かった。




ブーゲンハーゲンさんはいつものように私達を暖かく迎えてくれた。

どうしたらいいのか聞いた私達に、ブーゲンハーゲンさんは声を鋭くして、「思い出せ」と。

・・・何を?・・・心に引っ掛かっているものを。・・・思い出せない。

皆で集まって、そして思い出そうとした。

・・・一体何を?





エアリス






皆が、顔を上げた。

そう、エアリスが最後に言った言葉。忘れもしない、不思議な言葉。

エアリスは、セフィロスのメテオを止める事が出来るのは自分だけだと言っていたんだ。

もう一度行こう。忘らるる都へ。




忘らるる都で、私達はブーゲンハーゲンさんの話を聞いた。

究極の白魔法、ホーリーの存在。メテオを対を成す魔法。

そのホーリーが、メテオから星を救い出す最後の望みだということも。

白マテリアを身につけ、星と会話をして・・・

そして願いが届けば、白マテリアは淡いグリーンの色に輝くと。

けれど、白マテリアはエアリスが持っていた。

・・・そして、エアリスが死んだときに・・・祭壇から落ちて、水に沈んだ・・・。

「諦めてはいかん」

ブーゲンハーゲンさんが言った言葉だ。

私達は、信じられない、けれど希望の光景を見た。

水が巨大なスクリーンとなり、エアリスの姿を映し出している。

そう、これはエアリスが死ぬ直前の影像だ。

白マテリアがエアリスの髪から水の中へと落ちて行く。

そして私達が目の当たりにしたのは、淡く緑色に輝く白マテリアの姿だった。



エアリスは、あの時既にホーリーを唱えていたんだ。

エアリスは自分の命と引き換えに、私達に大きな希望を残してくれた。

・・・謝りたい気持ちで一杯だった。もっと、早くに気付いてあげたかった。

ごめんね、エアリス。でも、今・・・全てわかったから。

任せて欲しい。エアリスが残してくれた最後の、けれどとても大きな希望。

私達が、きっとなんとかするよ。




私達はハイウィンドに戻った。

地響きが起こって、私達は驚いたけれど。

その後に、もっと驚いた。

ダイヤウェポンが現れて、そしてミッドガルへと向かってる。

ケット・シーが言った。

このままじゃミッドガルが滅茶苦茶だって。

・・・神羅は許せないけど、ミッドガルの人達には何の罪もないんだって。

うん、わかってる。だから、倒そう?

ダイヤウェポン?だから何?

相手がどんなに強くたって、倒さないと何も始まらない事だってある。

私達はミッドガルへと向かった。


そして、更に驚くことになる。


ルーファウスが指揮を取り、神羅の新兵器でダイヤウェポンを攻撃した。

魔晄キャノン“シスター・レイ”・・・。名前と作戦だけは、私も聞いた事があった。

ここまですごい破壊力だなんて。私も、予想以上の破壊力に驚いていた。


シスター・レイのビームはダイヤウェポンを貫通し、北の大空洞のバリアまでを破壊した。

けれど、ダイヤウェポンの最後の一撃が・・・神羅ビルを襲った。直撃だった。

・・・きっと、ルーファウスは死んだだろう。いや、あの攻撃で生きている方がおかしい。

・・・・・結局、最後まで和解することが出来なかった。

何故だか、ルーファウスに謝りたい気持ちで・・・一杯になった。

ごめんね。・・・神羅は嫌いだったけど、ルーファウスには・・・何度も助けられてたよ。




その時だった。

ケット・シーが言った。

魔晄キャノンの出力が最大になっていて、バルブを閉じようにも閉じたら大爆発が起こる。

出力を最大に上げたのは、宝条らしいということも。

宝条、今度は何を企んでいるの?

このままじゃ魔晄キャノンだけじゃなく、ミッドガルも危ない。

宝条。何を考えてるの?



もう時間がない。タイムリミットまで、あとわずか。

お願い、最後まで頑張って、私の体。

・・・消えたっていいって思ってる。でも、もう少しだけ、時間が欲しい。

お願い。神様。私を消さないで。



諦めたくない。最後の最後まで。





<続く>

=コメント=
長い休幕ーーーー!!(笑
すみません。結局、こんなカタチになりました(笑
次回、宝条との戦いから入ります。
そしてー・・・んー、ラストダンジョン突入まで行けるかな?
で、その次でダンジョン内〜セフィロス第1回戦目まで、
その次でセフィロス最終決戦、エンディング・・・ってカンジかな?
もしかしたらもう1話くらい増えるかも。
おぉー・・・もうエンディングに近付いてきてるんだねー・・・。
長かったなー・・・(そういうことは終わってから言え)
もう少しです。皆さん、最後までお付き合いください!!