あの時より一歩強くなれた?第十六章
バギーに乗ってコスモキャニオンを目指すこと、早二日。
そろそろ仲間達の疲労が限界に近付くころだろうとクラウドは考えていた。
何せ四六時中、狭いバギーの中でガタガタと揺られているのだから。通常の二人席に、現在は三人座っている。
前の運転席と助手席はクラウドとが陣取り、ティファ、エアリス、ユフィの女性組三人がその後ろに。
バレット、ケット・シー、レッド13はその後ろに座っていた。
「ねー!このツンツン頭!まだコスモなんたらとか言うところには着かないの?」
ユフィが言った。クラウドは「ツンツン頭」の部分にピクリと反応し、そしてそのまま無視をすることにした。
「おーい、ねーってば!聞いてる?」
クラウドは答えない。その代わり、が苦笑しながら言った。
「コスモキャニオンはもうちょっとよ。着いたら少しゆっくり出来るね。」
「マジ?もうちょっと?よかったぁ。こんな狭っちいバギーの中じゃ、息も詰まるしね〜!」
ユフィは自分の肩を叩きながらため息をつく。それに同意するようにエアリスも頷いた。
と、その時だった。
ウィーン ウィーン・・・ウィー・・・ン・・・・ガコンッ!
「「「うわぁっ!!」」」
急にバギーの動きが止まった。クラウドを除く全員がそれぞれの叫び声を上げる。
「ちょっとクラウド?どうしたの?」
ティファが心配そうに聞く。ユフィは今の衝撃で壁に頭をぶつけたらしく、人間の言葉ではない声を発しながら頭を押さえている。
クラウドはハンドルを回してみたり、アクセルを踏んでみたりと色々操作しているが、バギーが動き出す様子はない。
クラウドの舌打ちが聞こえた。
「ちくしょう、どうやら俺達には運がないようだな。」
「え、何?どうしたの?」
エアリスが首を傾げながら言った。その問いに半ば諦めたようにクラウドが答える。
「故障だ。」
クラウドがため息をつきながらバギーを降りた。外側からバギーを叩いたり、バギーのエンジンを覗いたりしている。
中で待機をしている仲間達はその姿を心配そうに見守った。が。
「・・・ダメだな。これは機械専門に修理をしているヤツじゃないと直せない。エンジンが完全にイカれてる。」
「どうする?コスモキャニオンはもうすぐそこに見えてるんだけど。」
中からがクラウドに言う。クラウドは少し考えた後、
「仕方ない。バギーをここに置いて、俺達はコスモキャニオンに入ってしまおう。」
という結論を出した。クラウドが言うには、この谷の道はそうそう旅人が通る道ではないらしい。
コスモキャニオンでバギーを修理出来る人が見つかればベストなのだが。
とにかくクラウド達はバギーを降り、そのままコスモキャニオンを目指して歩き出した。
コスモキャニオンが近付くにつれ、何故だかレッド13の様子に変化が表れ始めた。
なんだか落ち着かなく、そわそわしている。
そしてコスモキャニオンの入り口まであと10メートルほどになった時、レッド13は駆け出した。
「ただいま〜!!ナナキ、帰りました〜!」
レッド13が叫びながらコスモキャニオンへと入って行く。コスモキャニオンの入り口に立っていた番人の男性は
レッド13の姿に気付き、笑顔で手を振り返した。
「おお!ナナキ! 無事だったか!さあ、ブーゲンハーゲン様にご挨拶を!」
レッド13は男性に促されてコスモキャニオンの奥へと行ってしまった。残されたクラウド達は頭にハテナを浮かべる。
「・・・ナナキ?」
レッド13は自分のことをナナキと言った。ナナキとは、レッド13の本当の名前のことだろうか。
「ようこそコスモキャニオンへ。この地のことはご存知ですか?」
番人の男が言った。クラウド達は顔を見合わせる。
「・・・いや、知らないな。」
それもそうだ。クラウド達がコスモキャニオンに来たのは、今日が初めてなのだから。
男は頷く。
「では、語らせて頂きましょう。ここには世界中から『星命学』を求める人々が集まって来ています。
んが! 今は定員いっぱいなので中には入れてあげません。」
男は意地悪そうな笑みを浮かべて「お引取りを」と言った。は訳を話そうとしたが、男は聞く耳を持たなかった。
と、レッド13がこちらに駆けて来る。レッド13が言った。
「その人達にはほんのちょっとだけ世話になったんだ。入れてあげてよ。」
いつものレッド13のしゃべり方とは全く違ったしゃべり方。クラウド達は再び顔を見合わせる。
「・・・そうですか。ナナキがほんのちょっとだけ世話になりましたか。では、どうぞお入り下さい。」
レッド13と男の「ほんのちょっと」発言には少し腹が立ったが、入れることになったようなので、誰も何も言わなかった。
「ナナキというのは?」
クラウドが男に聞く。
「ナナキはナナキ。彼の名前です。」
コスモキャニオンに入ると、レッド13が迎えてくれた。レッド13は村を見ながら言う。
「これがオイラの・・・」
そう言いかけて、レッド13は「違う違う」と頭を振った。
「・・・ここが私の故郷だ。私の一族はこの美しい谷と星を理解する人々を守って暮らして来た。
だが勇ましい戦士であった母は死に、フヌケの父は逃げだし・・・一族は私だけになってしまった。」
「フヌケの父?」
「ああ。父は見下げたフヌケ野郎だ。だから、ここを守るのは残された私の使命だ。私の旅はここで終わりだ。」
やはり。予想はしていたが、こうもあっさりと別れを告げられてしまうとどうも気が沈んでしまう。
「お〜い! ナナキ〜! 帰ったのか〜!」
上の方からレッド13を呼ぶ声がして、レッド13は行ってしまった。
とりあえずクラウド達は休息を取ることにした。もちろん、クラウドとはバギーを修理出来る人を捜すことも忘れない。
無事にバギーを修理してもらえることになった時、既に日は沈みかけていた。
赤い夕日がコスモキャニオン全体を照らし、村の活動が本格的に始まったようだった。
クラウドとはレッド13の元へと向かう。レッド13の「じいちゃん」とやらにも挨拶をしようと思ったのだ。
コスモキャニオンの頂上にあるひとつの小屋。その中にレッド13はいた。そっと小屋の扉を開け、中へと入る。
レッド13はすぐに二人の姿に気付き、自慢げに言った。
「クラウド、、この人がブーゲンのじっちゃん。何でも知ってるすごいじっちゃんさ。」
レッド13が紹介したのは一人の老人だった。何故だかほんの少し宙に浮いている。
「ホーホーホウ。ナナキがちょっとだけ世話になったようじゃの。ナナキはまだまだ子供だからのう。」
「やめてくれよ、じっちゃん! オイラはもう48歳だよ。」
「ホーホーホウ。ナナキの一族は長命じゃ。48歳といっても人間の年で考えればまだ15、6歳くらいのものじゃ。」
その爆弾発言にクラウドとの素っ頓狂な声が上がる。
「「15、6歳!?」」
「無口で考え深い。あんたはナナキのことを立派な大人だと思っていたのかな?」
クラウドとはコクコクと頷く。いや、頷くしかなかった。
「・・・じっちゃん。オイラ早く大人になりたいんだよ。早くじっちゃん達を守れるようになりたかったんだよ。」
そんな強がっているレッド13に、ブーゲンハーゲンは優しく言った。
「ホーホーホウ。いかんな、ナナキ。背伸びしてはいかん。背伸びすると いつかは身を滅ぼす。
天に届け、星をも掴めとばかりに創られた魔晄炉。あれを見たのであろう?あれが悪い見本じゃ。
上ばかり見ていて自分の身のほどを忘れておる。この星が死ぬときになってやっと気づくのじゃ。自分が何も知らないことにな。」
ゆったりとしたブーゲンハーゲンの語りに、しばしクラウドとは聞き惚れていた。そしてクラウドが問う。
「・・・星が死ぬ?」
「ホーホーホウ。明日か100年後か・・・それほど遠くはない。」
「どうしてそんなことがわかるんだ?」
「星の悲鳴が聞こえるのじゃよ。こうしているうちにも星は生まれ、そして死んでいる。」
沈黙がその場を支配した。そして、その沈黙を破ったのはレッド13だった。
「クラウド達は星の命を救うために旅をしているんだ。じっちゃんの自慢のアレを見せてやったらどうかな。」
レッド13が言った直後、ブーゲンハーゲンは急に笑い出した。
「ホーホーホウ!星を救う!?ホーホーホウ!そんなことは不可能じゃ。人間なんぞに何が出来る。」
この人には全てわかっている。クラウドもも、そう思った。
「しかし、なんじゃ。わしの自慢のアレを見るのは決してムダではなかろう・・・。」
「クラウド、、あと一人誰かを連れておいでよ。じっちゃんのアレは定員三名だからね。」
クラウドとは頷いた。
「エアリスを連れて来るわ。古代種のことも何かわかるかもしれないし・・・。クラウドはここで待ってて。」
は立ち上がると、小屋を出て行った。
がエアリスを連れて戻って来た。
クラウドは達が戻って来たのを確認すると、二人に奥の部屋へと行くように促した。
ブーゲンハーゲンは奥の部屋にいるのだ。ブーゲンハーゲンは達が戻って来たら入るようにクラウドに言ったのだった。
奥の部屋はプラネタリウムになっていた。ブーゲンハーゲンが部屋の中心に立っている。
「ホーホーホウ。揃ったようじゃな?それじゃ、始めようかの。ホレ、そこに立つんじゃよ。」
ブーゲンハーゲンに言われた通り、クラウド達三人は部屋の中心に立つ。
ブーゲンハーゲンがスイッチを押すと、三人が乗っている台が上へと上がって行った。
「綺麗・・・ホントの宇宙みたい。ね、クラウド?」
エアリスが天井を見回して言った。
「ほほ、そうじゃろう。これがワシの自慢の実験室じゃ。この宇宙の仕組みが全てこの立体ホログラフィシステムにインプットされておる」
「あっ!流れ星!うわ〜・・・ステキ・・・。」
エアリスが感嘆の声を上げる。確かに、その場所は神秘的な場所だった。いや、場所ではなく、実際は部屋なのだが。
空に見える天井にはいっぱいの星が散りばめられ、部屋の中心には自分達がいる星が浮かんでいた。
「ホーホーホウ。そうじゃろ、すごいじゃろ。さて、そろそろ本題に入ろうかの。」
ブーゲンハーゲンは星の側に行くと、語り出した。
「人間はいつか死ぬ。死んだらどうなる?身体は朽ち、星に帰る。これは広く知られているな。では、意識、心、精神はどうじゃ?
実はは精神も同じく星に帰るのじゃな人間だけじゃない。この星、いや宇宙に生きるもの全て等しく・・・。」
クラウド達は何も言わずにその言葉を聞いていた。
「星に帰った精神は混ざり合い、星を駆け巡る。星を駆け巡り、混ざり、分かれ『ライフストリーム』と呼ばれるうねりとなる。
ライフストリーム・・・すなわち星を巡る精神的なエネルギーの道じゃな。『精神エネルギー』この言葉を忘れてはいかん。
新しい命・・・子供達は精神エネルギーの祝福を受けて生まれて来る。そして、時が来て、死に また星に帰る・・・」
心地好くなる、ブーゲンハーゲンの言葉。は目を瞑り、ブーゲンハーゲンの言葉に耳を傾けていた。
「無論、いくつかの例外はあるがこれがこの世界の仕組みじゃ。いろいろ話してしまったがまあ、これを見たらわかるじゃろ。」
ブーゲンハーゲンはシュミレーション付きで語り出した。
「精神エネルギーのおかげで木や鳥や人間は・・・いやいや生き物だけではない。星が星であるためには精神エネルギーが必要なんじゃ。
その精神エネルギーがなくなったらどうなる?」
シュミレーションがそれを示してくれた。精神エネルギーのなくなった星は朽ち果て、そして終いには崩れ去ってしまう。
「・・・これが星命学の基本じゃな。」
「精神エネルギーが失われると星が滅びる・・・」
「ホーホーホウ。精神エネルギーは自然の流れの中でこそその役割を果たすのじゃ。
無理矢理吸い上げられ加工された精神エネルギーは本来の役割を果たさん・・・。」
加工された精神エネルギー。はハッとしてブーゲンハーゲンを見た。
「魔晄エネルギーのことを言ってるのか?」
の言葉をクラウドが代弁した。ブーゲンハーゲンは笑う。
「魔晄炉に吸い上げられずんずん減っていく精神エネルギー・・・。
魔晄炉によって過度に凝縮される精神エネルギー。魔晄エネルギーなど名付けられ使い捨てられているのは、全て星の命じゃ。
すなわち魔晄エネルギーはこの星を滅ぼすのみ・・・じゃ。」
そこでブーゲンハーゲンの語りは終わった。全員がプラネタリウムから出る。
ふと窓から外を見ると、村の中心にある焚き火の前に仲間達が集まっているのが見えた。
「あ、皆集まってる!クラウド、行こう!」
「お、おいっ・・・。」
エアリスがクラウドの腕を掴んで行ってしまった。その様子を見て、どうする事も出来ずには苦笑した。
「・・・いいのう。若いというのは。」
「・・・そうでしょうか。」
「そうだとも。・・・あんたもまだまだ若い。」
「・・・そう、ですね・・・。」
「そうじゃ。・・・あんたも、まだまだこれからじゃぞ?あのクラウドとやらのこともな。」
そう言われ、はふと顔を背けた。
「・・・あなたには、全てがお見通しなんですね・・・。」
「ホーホーホウ・・・。年寄りをなめてはいかんぞ?」
はブーゲンハーゲンに頭を下げると、クラウド達のいる焚き火へと向かって小屋を出て行った。
焚き火の前には、を除く全員が集まっていた。焚き火の灯りが暖かくて、もその場に座り込む。
「コスモキャニオン・・・アバランチの生まれた場所・・・。」
バレットが呟いた。
「あいつらと約束してた。いつか・・・神羅からこの星を救ったその時にはコスモキャニオンへ行って祝杯をあげよう・・・。
ビッグス・・・ウェッジ・・・ジェシー・・・。皆・・・皆いなくなっちまった・・・。この星を守るために・・・。
・・・本当に?この星の命を守るため?オレたちは・・・オレは・・・神羅が憎かっただけ・・・。
そのオレに・・・これ以上旅を続ける資格はあるのか?あいつらは・・・・それを許してくれるのか・・・?
・・・今はわからねえ。だがよ、オレは決めたんだ。オレが何かすることでこの星が、この星に住む人間が救われるなら、オレはやるぜ。
正義だとか復讐だとかそんなことは他のやつらが勝手に決めりゃいい。うおおおお! オレはやるぜ!!
もう一度・・・もう一度アバランチの結成だ!」
バレットは言い切った。きっと、全てを吐き出したかったのだろう。
「ねえ、クラウド。」
ティファが呟くように、クラウドに語りかけた。
「焚き火って不思議ね、何だか色んなこと・・・思い出しちゃうの。」
ティファはそこで一旦言葉を切り、そして言った。
「あのねえ、クラウド。5年前・・・・・・・・・・ううん・・・。やっぱりやめる。聞くのが・・・怖い。」
「なんだよ」
「クラウド・・・・どこかに行っちゃいそうで・・・・。クラウドは・・・・本当に本当にクラウド・・・・だよね・・・。」
その問いに、クラウドは首を傾げるしかなかった。ただ、ティファの瞳が哀しげに揺れていることに、戸惑いを覚えた。
「私、勉強しちゃった。長老さんに教えてもらったの。色々。」
エアリスが言った。
「セトラのこと・・・約束の地のこと・・・。私・・・一人だから・・・一人だけになっちゃったから・・・。」
「俺が・・・俺達がいるだろ?」
「わかってる。わかってるけど・・・セトラは・・・私だけなの。」
「俺達じゃ、力になれないのか?」
は、そんな優しいクラウドの言葉に苛立ちを覚えた。
「俺達」と称してはいるが、クラウドが言いたいのはそんなことじゃない、きっとクラウド一人のことを指して言いたいのだ。
「・・・?」
クラウドに声をかけられ、は顔を上げた。
「どうした?」
「・・・・ううん、私もね、ちょっと考え事・・・。」
は空を見上げた。夕日はとうに沈み、夜空には星が瞬いている。
「・・・セフィロスのこと。きっと私・・・確かめるのが怖いのよ。
もう元のセフィロスには戻らないのかな、もう私に笑いかけてくれないのかな・・・。そんなこと、たくさんたくさん考えるの。
ジェノバのこと・・・セフィロスの目的・・・セフィロスの行方・・・・・・セフィロスの気持ち・・・・・・。
私達、『セフィロスを追っている』なんて偉そうに言ってるけど、実際は・・・セフィロスのこと、全然知らないんだなって・・・。
そう思うと、少し哀しくなるの・・・・。」
クラウドは何も言わなかった。言えなかったのかもしれない。
夜空を見上げながら呟くように語ったの姿が、あまりにも痛々しくて。
これ以上何かを言ってしまえば、壊れてしまう気がして。
「・・・・ずっと昔。」
レッド13が言った。皆の視線がレッド13に集まる。
「オイラが本当に子供のころだ。あの日も、やっぱり皆でこの火を囲んで・・・・。やっぱり話すのや〜めた。」
「どうしたんだ?」
「オイラの両親のことだからさ。母さんの話をするとオイラの胸はほこらしい気持ちではちきれそうになる。
それはいいんだ。でも、父親のことを思い出すとオイラの胸は怒りで・・・・・。」
と、そこへブーゲンハーゲンがやって来た。レッド13を見つめている。
「・・・やはり父親が許せないか。」
「当たり前だよ。」
間髪入れずにレッド13は言う。
「あいつは・・・母さんを見殺しにしたんだ。ギ族が攻めて来たときあいつは1人で逃げ出した。母さんと谷の人達を放り出してさ!」
「・・・・来るがよい、ナナキ。お前に見せたいものがある。」
「・・・・?」
レッド13は不思議そうな顔になる。ブーゲンハーゲンは構わず続けた。
「ちょっとばかり危険な場所だ。クラウドよ。お前と、あと1人一緒に来てくれんか。」
「それなら・・・エアリス、一緒に来てくれるか?」
「うん、いいよ。」
はクラウドに気付かれないようにため息をついた。
自惚れと呼ばれてもいい。は、自分がクラウドと一緒に行くつもりでいた。
何も気にしなくても、クラウドは自分を指名してくれると思っていたから。
本当に自惚れていたのかもしれない。よくよく考えれば、自分が馬鹿らしくさえなってくる。
何だか今日は調子が悪い。
「皆は適当に休んでてくれ。」
クラウドはエアリスとレッド13とともに、ブーゲンハーゲンについて行ってしまった。
本当に、ため息をつくしかない。
「なーんか珍しいじゃん。」
ユフィが言った。
「クラウドがこういうことにを連れて行かないなんてさ。」
「そうよね。」
ティファも頷く。
「そんなことないよ」
は呟くように、消え入るような声でその問いに答えた。
「・・・だって皆、知らなかったの?クラウドはエアリスのことが好きなんだよ。私はただの幼馴染なんだし。」
「そうは言っても・・・・ねぇ。」
にそう言われはしたが、他の仲間達にはわかっていた。
クラウドとの様子が、なんだか少しぎこちないと言う事に。
「でも・・・クラウドのこと・・・・。」
「え〜!?何言ってるの〜!そんな訳ないじゃん。そりゃ、クラウドは大切な幼馴染よ?でもそれだけのコトだよ。」
笑顔で言ったが、その笑顔は作られた影のある笑顔だった。
<続く>
=コメント=
またしても中途半端な終わり方(汗
ナンチュー終わり方だよ(汗
ってか、なかなか話が進まないね〜。
ヴィンセントを早く出したい。。。(涙
次回にはヴィンセントを出せるかしら。出せるといいなぁ・・・。